嫌な印象を受けること

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn/20050604/20050604-00000222-fnn-soci.html

政治家の答弁も、メディアの報道もなんか論点やら本質がずれている気がする。
上のニュースの文面も、映像での報道も、問題だったのはなんなのかがあやふやだ。
『生徒がコンピューターネットワークに侵入』って字面の印象からして『犯罪』ってイメージでしょ?
進入した生徒の目的が、ほかの生徒の成績などの個人情報を入手することではないのは、翌日に問題の対処や判断が出来るであろう教頭に伝えている事や『管理の甘さを指摘したかった』と明確に発言している。
パスワード管理のイロハがどうこう以前に、それを指摘する人間が生徒だったことが一番の問題じゃないのか?
保護者に謝罪し対策を取ったと言うことは、少なくとも教頭をはじめとする管理側は非を認めた、と言うことなのだろう。
生徒が処分されたと言う表現は、少なくとも上の報道の中にはない。
にも関わらず、その部分が全然感じられないわけですよ。

で、スラッシュドットなどでも話題にされて(中学生に指摘される校内ネットのセキュリティ | スラド)いるんだけども、そこでまた色んな発言が出てくるわけですが。

朝日新聞では、『西脇校長は「学校のネットワークの管理や、私の情報管理が不十分だった。責任を痛感している。今後、情報の取り扱いなどについて厳しく指導していく」としている。』とありますが、北海道新聞では、それに続けて『「不正アクセスが重大な違法行為という生徒の認識が欠けていたことは残念」と話している。』だそうで。

おま、ちょ、それ違うだろーが。
じゃ何か? 悪い事をしてまで指摘した生徒は、その悪い事だけを切り取って、違法行為をする人間と一緒くたなのか?
ぶっちゃけ、これを校長が本当に言ったかどうかは別として、報道的にそう言う表現を紙面に載せるその真意はどこにあるんだ?
正義の為だと勘違いして、不正アクセスを試みるような生徒の増加を防ぐ為か?
この報道の中で一番重要な部分ってのはなんなんだよ!
不正アクセスで情報が入手された』って事なのか?
道義的にどうあれ、法律上それは違法だってことが、重要なのか?
この手の報道には、不愉快な憤りを感じる。
報道は事実のみを語れ、と言うのであれば、時代や風潮なども考慮した上で、字面のイメージまでも汲み取ってからやれと言いたい。
無理なら、その問題で重要なテーマは何かをしっかり示せ。
なんかね、世の中なにもかも『悪いのは誰だ?』ってな雰囲気がある。
大体、問題が起こる場合は原因は一つじゃないもんだ。
当事者達にして見ればね、そりゃ感情的にもなるだろうし、そうなってしまうというのも分かる。
なんらかの話題がネットで盛り上がるとき、第三者の立場の人間がそのずれた視点で火種を巻き論争に発展することが非常に多いように見える。
でもな、あくまでもそれは便所の落書きと言われるネットの上のことだよ。

で、このニュースは、何を伝えたくてニュースとして取り上げたんだ?>報道各社
そこが全く伝わってこないから嫌なんだ。