VSTエフェクトに関する考察メモ

Synth1最高

かなり前にも言ったけど、アナログシンセ系であれば著名で高価なブランド製VSTiで無くとも、フリーで公開されているようなVSTiで十分です。
実際、最近は軽さもあって、殆ど全ての音をSynth1で作ってます。
これは実に素晴らしいVSTiで、Ver1.07(alpha2)になってからの追加機能でさらに音を作りこむことが可能で、ドライブギター系ですら使える音を出せます。
なんかね、FM音源で音を作っていた時代を思い出させてくれるVSTiです。

今の時代はミックスが全て

でも、問題はミックス。
正直言ってミックスは苦手と言うか、DAW上でエディットしてると耳がバカになってきて、なんかもーどーでもいーやー的な気分になる。
基本的に若い頃からディレイ小僧だったので、ピンポンディレイで音を飛ばして空間を作るのが大好きなんだけど、この手法って構成要素の音が少ない事が前提の手法で、密集した音空間で行うと物凄くキモい。
昨今の音楽製作に置いて、この手の構成要素ってのは結構重要で、ただひたすら音を積み重ねていくと破綻したミックスになりやすい。
んでも貧乏性だからか、ついつい音を付け足していっちゃうんだよね。
ソフトシンセで各MIDIトラックを再生させての2Track一発吐き出しだと、MIDIデータ上で細かく調整していないとダメだし、極端な話しそれで済むならDAW要らない。
VSTホストでMIDI録音すれば良いんだから。

DAW

DAWの利点と言うのは、各トラックデータに対して単にVSTなどのエフェクトを使用するだけでなく、それらのオートメーションカーブ等による動的変化にあるわけですが、経験則が無いとこれが手探りになってしまい結構面倒です。
もちろん固定のままでOKの場合も多く、正直全部がそれで済むならこれほど楽な事は無いわけで、経験を積めばそれに近いレベルで大よその当たりを付けられるようになっていくわけです。
何事も修行あるのみで、継続は力なりってやつですね。
で、擬似マイク録音の方法等、個人的には色々試してみたりしているわけだけど、基本的に手軽に音を決められるVSTエフェクトを求めているわけです。
その為のアンプシミュレーター利用であったり、各種VSTのチェックだったりするわけで。
初めはとにかく色んなVSTを持ってきては挿してみて、どんな効果があるかを延々試してました。
ディレイ一つでも、DAW側のテンポと同期するもの。ディレイ音に対してフィルター加工が出来るもの、さらにそれに対してLFOモジュレーションがかけられるものなど、とにかく多い。
ただ、個人的には結構多機能のVSTは使い辛い。
決め打ちラインを見出すまでの試すポイントが多くなり、相乗効果波及まで視野に入れないといけない。
また、内部エフェクトの連結が固定である(場合が多い)ため、思った通りの効果を出せなかったりもする。(だから便利と言う場合も当然ある)
これは実は、ギターのマルチエフェクター系にも同じ事が言えて、マルチは単品に比べて安くて便利なんだけど、結局は決め打ちオンリーになってしまう場合が多い。
理屈がわかるなら、単機能のエフェクトを揃えて、好みの音の連結方式を自分で組み立てる方が良い。

mda-vst

そうなると、俄然単機能VSTが活躍するわけだけど、その場合はやはりmda-vstが最高だ。
GUIも付いていない無愛想なVST集だが、見た目だけ派手で個性的なVSTなんかよりよっぽど使える。
これに、mdaにはないものや、使用目的がはっきり決まっていてもっと手軽なタイプのものを付け足すだけで事足ります。
シンセ系ならmdaセットだけでも十分使えると思う。

目的別音像手法メモ

おれが良く行う手法をメモって置く。

空間系手法
ディレイバーブ
ロングディレイにリバーブをかけて、空間的な広がりを出す。テクノ系のシーケンス・アルペジオ系や、ロングトーンコードなどに効果的。
8分符点〜4分音符のピンポンディレイ(ディレイ音には任意フィルター)
メインメロディーや決めフレーズに効果的。
ステレオショートディレイ
20ms以下の左右のディレイ音を原音とミックスさせる。ディレイタイム・フィードバック・ドライ/ウェットのバランスでステレオダブリングやコムフィルター的なフランジ効果などを出せる。

やっぱりディレイは偉大なエフェクトである。
他にも色んなVSTがあったりもするけど、大体は上記のVSTで事足りてます。

変調加工系手法
擬似マイクシミュレート
超ショートディレイバーブにきつめのコンプをかけ、擬似的に録音ブースの残響感とマイク録音時のゲインオーバーの雰囲気を出す。(ちなみにアンプシミュは内部的に上記の事をより細かく行っているのではないだろうかと推測、内部ロジックはわからないが)
フィルターエンベローブ
S&HやLFOによるフィルター変調。テクノ定番と思われがちだけど、ワウやら何やらで昔からの基本的変調加工ですね。
ギターアンプシミュ加工
これはギターに限らず、各トラックの音像、音域調整にアンプシミュを使う方法。パラメーターを操作する事で、EQ、コンプによる調整を簡略化させる。ギターアンプにはプリアンプ部とキャビネット(スピーカー)部があり、その効果の差を理解出来ればかなり使える手法。

つかれたので、続きはまた今度。